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バットマンのおじさん - 2014.12.06 Sat

息子が車に興味を持ち始め、スーパーカーに乗りたがるようになった。パパのおくるまじゃだめなの?と聞くとムーッとふくれっ面をする。残念ながらうちの車はごくごく普通のコンパクトミニバンなのだ。

困り果てた私は国道沿いの歩道に息子を連れて立ち、スーパーカーをヒッチハイクすることにした。すると早速、やたら車体の低い真っ黒なスポーツカーが私たちの前で停まった。マツダのマークが付いていたが見たことがない車種だ。海外向けのものなのか、改造車なのか、私が知らないだけなのかわからないが、とにかく近未来的なデザインの車だった。

ドライバーの顔は影で目元がはっきりと見えなかったが、顎がパカッとわれており髭の剃り後が青々した外人風の、しかしあきらかに日本人の中年男性だった。

特にやりとりもなく私たち親子は自然に車に乗り込んだ。アゴおじさんも無言で車をスーッと発車させた。それと同時に屋根が開いてオープンカーになった。幼い子が身を乗り出すと危険なので、思わず息子をギュッと抱き寄せた。それに気付いたのか、ドライバーは何かスイッチを入れ、窓枠からウレタンのような柔らかい素材で出来た灰色の囲いがウィーンという音と共に現れた。

感心してミラーに映るドライバーの顔をのぞき込むと、顔の上半分はマスクで覆われていた。シートからは黒光りのするマントがはみ出していた。

「もしかして、あなたはチバットマンさんですか?」
ここは千葉から遠く離れた大阪であるが、バットマンのコスプレをして車を走らせている人は他にあまりいないだろうと思い、そう尋ねてみた。

「そうかもしれないし、そうではないかもしれない。目に見えるものが常に真実とは限らないのだ。」

渋い声でドライバーは言った。何だか哲学的な話だなと思った。小難しい話はよくわからない。ただ、バットマンは実在しないけれど、バットマンを真似たおじさんは目の前にいる。とりあえずは今のこの状況を楽しんでみるか。国道から見える、チェーンのファミリーレストランや車のディーラーが並ぶ平凡な風景もゴッサムシティのように思えてきた。

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● COMMENT ●

NoTitle

いつになく不条理な夢ですね。バットマンだろうが、チバットマンだろうが、知らないクルマになど、とてもじゃないですが乗れません(;>_<;)
でも、夢とわかっているなら、それはそれで楽しいかもしれません。

NoTitle

むぅにぃさん、コメントありがとうございます。
戦争や自然災害に巻き込まれた極限状態でもない限りヒッチハイクなんてしないでしょうね。チバットマンは少し離れたところから見ていたいですねえ。


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プロフィール

ハヲルチア

Author:ハヲルチア
40歳で出産、老体にムチを打ちながら小さな息子と格闘中。現在派遣社員で翻訳の仕事をしています。主婦のつまらないひとりごと、奇妙な夢の記録、時々読書感想文、大好きなアートの話など―。

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