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哀しきリトルガール - 2014.10.01 Wed

某有名企業に派遣社員として勤めている。大企業であるが、年々新卒の採用人数は減る一方だ。今年も難関を突破した若干名が大阪本社に配属されることになった。

同僚にナインティナインの岡村そっくりの男性社員がいる。 同じ部署で働いており、歳も近いようで派遣の私に同期の社員のように接してくる。

私たちの部署に新入社員が一人配属されることになり、その岡村似の社員(以下Tとする)と共に教育係をすることになった。Tはともかく、何故私まで新人教育をするのか?社員として研修を受けている訳でもってないし、派遣されてまだ2年程度だ。一流大学を出た優秀な若者に私ごときが教えられることなど何もないだろうに。

納得のいかない私の気持ちをよそに、Tはウキウキしている。新入社員が女の子だからだ。その日、各部署からの教育係は、入社式直後の新入社員たちに会いに行った。私たちの部署に来ることになったその女の子を見てTの顔は明らかに落胆していた。若さが感じられず、可愛くなかったのでがっかりしていたのかと思ったがそうではなかった。彼女は極端に背が低く、スーツが体に全く合っていなかったのだ。

私たちの部署は衣料を扱う仕事をしており、Tは服にこだわりを持つ男だった。これから一緒に仕事をする後輩の身だしなみが気になったのだろう。

簡単な自己紹介を終えた後、Tは私を会社が入っているビルの一階に誘った。そこに低価格で有名な衣料販売店が入っている。幅広いサイズ展開をしており、品質も悪くない。そこで一番小さいサイズの服を一式、自腹で彼女に買ってやるというのだ。

「いくらなんでも、それは失礼じゃない?それにXSでも彼女には大きいよ。」
「サイズの問題だけじゃなくて、あのダサいスーツ毛玉だらけだっただろ?洋服の部署なのにあんな格好じゃあ営業に出せないよ!」

彼の言い分はわかった。しかし、職場の先輩とは言え、男性からダメ出しをされて洋服を押し付けられるのはいかがなものか。Tは次々とカゴに商品を入れていった。ブラ付きのキャミソールまで入っていた。

「歓迎の気持ちとして、部署からのプレゼントということにするのはどうかな?この店はうちの取引先でもあるし、商品を知ってもらうという意味でもね。」
Tは私の方を見ずにさっさと会計を済ませた。

「説明はハヲルチアにまかせるよ。とにかくあの服装はダメだ。俺のセレクトしたコーデで間違いない。」
「私が見繕ったってことにしとくよ。ムサいおっさんのセレクトなんか、若いコはヤダって思うに決まってんだから!」

配属の初日、来客用のブースで三人でミーティングをすることになった。彼女は今日も古くさいブカブカのスーツを着ていた。私は新しい洋服の一式を彼女に手渡そうと説明を始めた。しかし彼女は目に涙を浮かべ私たちを睨みつけた。

「あなたがたは、私のことをバカにしてるんですかッ?」
「私が身長120センチしかないのは子供の頃に大病を患ったからです。でも私は健康で、障害者ではありません!」
「この会社には実力で入りました。面接でもこのスーツを着ていました!このスーツは母が買ってくれた大切なものなんです!」

小さい体から信じられないほどのパワーがみなぎっており、Tと私はその迫力に圧倒されてしまった。彼女の身長やスーツのことを馬鹿にしているわけではなく、もちろん傷つける気などなかった。営業職としての身だしなみや社会人の心得を教えたいのだが…。私たちはほとほと困り果てた。

ロッカールームに行くとド派手なラメ入りのグリーンの生地が1反出てきた。部長より年上で実力者のお局様に怒鳴られた。

「ちょっとぉ、これ、ハヲルチアのやろ?邪魔なんやけどぉ!!」
思い出した。人気ブランドのパンツスーツが欲しかったのだが、小柄な私に合うサイズがなかった。部署のコネを使って生地だけ取り寄せて、近所の洋品店で仕立ててもらうつもりだったのだが、面倒臭くなってそのままになっていたのだ。お局様が親切に私に言った。「私が昼休みに縫うたるわ。パンツのウエストんとこ、ゴムでええよな?それやったら簡単やしぃ。」
断れるはずもなかった―

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● COMMENT ●

NoTitle

こんにちは。

いつもながら、リアリティのある夢ですね。
確かに、自分の服装をだめ出しされたら、泣きたくもなりますよね。なんだか、Tさんがかわいそうになってしまいました。

それはともかく、今度はハヲルチアさんがお局さんの半ば強引な申し出をされ、困ってしまっている様子が目に浮かんで、気の毒やらおかしいやらで。

会社の中のそれぞれの立場って、ほんとうに面倒なものですね。

NoTitle

こんばんは、むぅにぃさん、コメントありがとうございます。
昔の仕事のリアルながらも、へんてこりんな夢を見るのでうんざりです。
新入社員の可哀そうな女の子は自分が別の姿をして夢に現れてきたのだと思っています。強烈な大阪弁のお局さんは実在してました。コワイコワイ。


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プロフィール

ハヲルチア

Author:ハヲルチア
40歳で出産、老体にムチを打ちながら小さな息子と格闘中。現在派遣社員で翻訳の仕事をしています。主婦のつまらないひとりごと、奇妙な夢の記録、時々読書感想文、大好きなアートの話など―。

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